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パフューム ある人殺しの物語(2006) [サスペンス]

パフューム ある人殺しの物語(2006)
原題:Perfume: The Story of a Murderer
監督:トム・ティクヴァ
出演:ベン・ウィショー
ダスティン・ホフマン
アラン・リックマン
レイチェル・ハード=ウッド

映画の予告を見て面白そうだったので原作を読んで、そこから映画も見ました。

あらすじ
嗅覚が異常に優れているグルヌイユは自身の体臭を持たずに生まれた。匂いを全く持たないということは存在感がない、人に記憶を与えることができないということだったせいか、グルヌイユは異端の存在だった。
ある日、香りに惹かれて少女の後をつけるが、驚いて暴れた少女に抵抗され殺してしまう。死んでしまったその少女の香り(体臭)が失われていくことに傷ついたグルヌイユは香水の調香をしている男に弟子入りをし、嗅覚を活かして香水の調合レシピを提供する代わりに香りを留める方法を学ぶ。しかしその方法では動物の体臭を留めることができないと知ったグルヌイユは、香水作りの盛んな街へ製法を学びに出かける。そこで得た方法で美しい少女たちを殺しては香水に変えるグルヌイユは、ついに究極の香水を創り出す。


恐ろしく胸くそのわるい、においフェチ映画でした。
でも結構好き…(笑)

基本的には香りの話なのでどう映像化するのかなって思ってたんですが、そのあたりは見事でした。
まず冒頭の、悪臭が漂ってきそうな魚市場の光景。魚の生臭さと血の臭い、人の汗の臭いとかがむ~んと漂ってきそうな中で、魚市場の屋台の下で文字通り「産み落とされる」グルヌイユ。うわあ…。って感じです。
そのまま横を流れている川に捨てるつもりが、グルヌイユが鳴き声をあげたことで嬰児殺し未遂の罪で母親は死刑。孤児院に送られるグルヌイユ。

そして成長したグルヌイユが惹かれたいい匂いの少女。
鮮やかに美しい赤毛と、真っ白な肌がとてもきれい。
果物を売っている少女で、貴族とかじゃないので薄汚れた感じはするんですけど、いい匂いしそうな感じは伝わってきます。匂いというか、みずみずしさとか若さみたいな感じかな。
この作品では匂い=その人そのもの、みたいな感じで扱われているので、若くて美しい少女の存在感やオーラ、エネルギーみたいな感じなのでしょうね。
…とか書いてますが、原作では結構あからさまに、そして映画でも結構言われてますが「処女の発する匂い」だそうです(笑)
なんという処女厨、グルヌイユ。

で、その少女が吃驚して叫ぼうとしたので口をおさえているうちにうっかり窒息死させてしまいます。
グルヌイユはとりあえず彼女を脱がして匂いをかいで帰ります(笑)
でも彼女は死んでしまって、いい匂いもなくなってしまう。
この匂いを永遠に保存したい!と、生花の匂いのエキスを抽出して香水にするように、美少女…ならぬ美処女のエキスを香水にすることを考えるグルヌイユ。
もうなんかこのへんで多分、ついてこれないひと結構いるんじゃないかと思いました。
女性を殴って昏倒させて脂肪クリームを全身にぬって布で包み、その脂に香りが移ったところで脂を丁寧に取り除き、その脂を蒸留してエキス抽出。
……結構きもちわるいです。

で、多くの女性を殺して作ったエキスを調合して、究極の香水完成!
この香水は人間の愛を呼び起こす効果があるそうで。

グルヌイユは殺人罪で処刑されることになるのですが、ひとめ見ようと集まった群衆の前でその香水を纏うと、群衆どころか偉い神父様までが「天使だ!」「この男に罪があるはずがない!」とひれ伏す始末。
そして愛に駆られた人々は酔っ払ったように、その場にいる人と愛を交わし合うわけです。
……肉体的に。
もうどんびきのものすごい光景です。裸体裸体裸体。
そしてその真ん中で処刑台に立ったままグルヌイユは静かに涙を流します。
思い出すのは殺してしまった最初の少女のこと。
妄想の中で彼女はグルヌイユに触れて、抱きしめて、キスをしてくれる。
ここは映像だけで何も語られていません。
でもあの香りを保存することだけを考えてここまで来たけれど、本当にしたかったのはきっと彼女を愛したり愛されたりすることだったんだろうね。
香りへの執着だと思ってたけど、初恋だったんだね。
でも殺しちゃったのは自分で、もう彼女はいないんだね。
って思うと、グルヌイユが急に可哀相に見えてきて、頭を撫でて慰めてやりたくなります。
いつもこのシーンを見るためだけにこの映画を見てます。

そして衝撃のラスト……。
ほんとに衝撃です。
でも結構すき(笑)

スプラッタ的なグロさはないですが、精神的にグロです。
あとウジ虫とかそういう、汚いグロさはある。
そういうの大丈夫なひとは是非見てみてください。
実は結構お勧めです。

あと、今まったく触れませんでしたが、2人目の赤毛の子がでてきます。
地元の有力者の娘さんです。
お父さんは、スネイプ先生のひとなので、スネイプ先生好きなひとは見ると幸せになれるよ!

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